43人が記念式典に参加


シドニー日本人会(会長=林正樹・伊藤忠豪州会社)の文化委員会(委員長=伊藤令・オーストラリア住友商事会社)は、8月4~5日、カウラ・ブレークアウト70周年特別ツアーを開催。日本人会や日本クラブの会員を中心に43人が参加した。

シドニーから西に約330キロの内陸にあるカウラは、第二次世界大戦中、捕虜収容所が置かれ、1000人以上の日本兵捕虜が収容されていた。終戦前年の1944年8月5日午前1時50分ごろ、「カウラ・ブレークアウト」という自決覚悟の集団脱走が決行され、日本兵231人、オーストラリア兵4人が死亡する惨事となった。

こうした歴史的背景から、カウラ市は毎年、事件が発生した8月の慰霊祭のほか、日本庭園に桜が咲く9月下旬に「桜まつり」を催し、その最終日に戦没者慰霊式を実施。例年、日本人会文化委員会は慰霊式に参加するツアーを開催しているが、今年はブレークアウトが発生した8月5日に開催される70周年特別慰霊式に参加するツアーを企画した。

初日は、在オーストラリア日本国大使館・秋元義孝特命全権大使主催のレセプションに参加。続いて、カウラ市主催の公式ディナーに出席した。
2日目は、捕虜収容所跡地での献花セレモニーに続き、カウラ・ブレークアウトが発生した当時の様子を記述した説明板プレートとパノラマ概略図(シドニー日本人会・シドニー日本商工会議所・シドニー日本クラブが協力し寄贈)の除幕式に参加。引き続きカウラ霊園で催された「カウラ戦没者慰霊式」に参列し、日本側からは、林会長、中舛貴信シドニー日本商工会議所会頭、水越有史郎シドニー日本クラブ副会長のほか、カウラ・ブレークアウトの生存者である村上輝夫さんや秋元大使らが代表して献花を行った。


捕虜収容所跡地を背景にツアー参加者集合

   

       

           

           

       

       

           

           

       

   

説明板プレートの除幕式に参加した(左から)林会長、
秋元大使、水越日本クラブ副会長、中舛会頭
慰霊式典に参列した(左から)中舛会頭、林会長、水越日本クラブ副会長



献花する(左から)水越日本クラブ副会長、林会長、
中舛会頭

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