カウラ・桜ツアーを開催
40人が戦没者慰霊式典に参列

シドニー日本人会(会長=伊藤令・オーストラリア住友商事会社)の文化委員会(委員長=藤野達夫・伊藤忠豪州会社)は、9月22日(土)・23日(日)、毎年恒例のカウラ・桜ツアーを開催、日本人会会員、日本クラブ会員など40名が参加した。

道中、色鮮やかなワトルや菜の花が望め、春の息吹を感じながらのドライブとなった。また、途中立ち寄ったルーラの町では見事な桜の花も鑑賞でき、感動の声が上がるほどであった。

カウラはシドニーから西に約330キロ内陸にある町で、かつては羊毛の集積地として、現在は、観光とワインの町として知られている。この町に第二次世界大戦中、捕虜収容所が置かれ、日本兵捕虜が約1,000人も収容されていた。1944年8月5日午前2時頃、自決覚悟の集団脱走が決行され、日本兵捕虜231人、オーストラリア兵4人が死亡し、大勢の負傷者を出す惨事となった。

カウラ市では、毎年、桜が咲くこの季節に「桜まつり」を開催、その最終日に「戦没者慰霊式」を行っており、日本人会文化委員会は、例年この慰霊式に参加するため、ツアーを開催している。

1日目はバサースト近郊でワインの試飲をした後、バザーストの宿泊先で夕食懇親会を開催。2日目にカウラに向かい、捕虜収容所跡地の見学の後、慰霊式典への参列した。オーストラリア兵墓地と日本人墓地との両方で、戦没者慰霊式典が行われ、日本側からは伊藤令シドニー日本人会会長、水越有史郎シドニー日本クラブ副会長、櫻田武也シドニー日本商工会議所会頭のほか、小原雅博在シドニー日本国総領事などの方が代表して献花を行った。日本庭園ではBBQの昼食を食べながら、戦没者慰霊式や桜まつりの主催者・関係者、カウラ市の地元住民と交流を深めた。

カウラはオーストラリア滞在中、一度は訪れたい町。まだ訪れたことのない方は、是非、来年、日本人会にご連絡を。

[ツアー1日目]
バサーストに向かう車内では、カウラ事件を扱った日本のテレビドラマを上映して、事前学習。途中、バサースト近郊のワイナリーでワインの試飲。

   

       

           

           

       

       

           

           

       

   

ワイナリーの模様  

[ツアー2日目]
カウラの捕虜収容所跡地を見学後、墓地での日豪の慰霊式典。まず豪人墓地で慰霊を行い、続いて日本人墓地に移動して、神式および仏式の慰霊を行った。式典後は日本庭園でBBQを食べながら式典関係者・地元住民との交流を深め、帰路に。

   

       

           

       

       

           

       

   

ツアー参加者集合写真・捕虜収容所跡地を見学

   

       

           

           

       

       

           

           

       

   

慰霊式典で献花をする伊藤日本人会会長ら 慰霊式典に参列する水越日本クラブ副会長ら

Share This