ジャパン/コンピュータ・ネット代表取締役 岩戸あつし

昨年10月5日にWindows11が発売されてから3か月以上経つ。だがオーストラリアでは、Windows11搭載新品PCがほとんど出回っておらず、Windows10の入った新品がまだまだ売られている。原因として、COVIDの問題、世界的な半導体不足の問題があるが、昔からオーストラリアはスロースタートの国だった。よく言えば、慌てない落ち着いた風土がある。
最近、運よく新品のWindows11 Professional搭載機をセットアップする機会を得た。そこで今回Windows11 Professionalの初期設定方法あれこれをご紹介する。セットアップにおいて、「マイクロソフト・アカウントをユーザー名にしないといけないのはいやだなあ」と思っていないだろうか? 特に企業の場合、マイクロソフト・アカウントをユーザー名にすると知らず知らずに自社のデーターを統計や分析に利用されているのでは、企業秘密が漏れるのではと心配されている多くの方がいると思う。
今回はDELLデスクトップPCを例にして、Windows11 Professional初期設定手順を一項目ずつ書き、それに私が気付いた注意点も含める。長くなるが、参考になれば幸いである。

1.PCのスイッチを入れると地域選択が出るので「Australia」を選ぶ。地域を選ぶことによって言語、日付、貨幣、度量衡の初期フォーマットが決定される。(モデルによって言語は別の設定メニューになっている場合がある)

2.キーボードレイアウトは「US」にする。日本語表示にする場合でもオーストラリアで購入した機械は「US」キーボードに設定する必要がある。ちなみに日本語キーボードというのは、キーボードに「かな」や「カタカナ」が書かれた日本でしか販売していないキーボードだ。

3.ライセンスに同意。この場合は他に選択がない

4.デバイス名を入力。名前でどのPCか見分けがつくようにネーミングする。ヒントとして、名前に買った時の年月日を入れておくと、何年くらい使用したPCかがわかるので便利

5.会社でドメイン・サーバー(アクティブ・ダイレクトリ)を利用している場合は「Set up for work or school」を選択。「personal use」を選択するとマイクロソフト・アカウントがユーザー名になる

6.ここでもしつこくマイクロソフト・アカウントをユーザー名にさせようと誘導している。マイクロソフト・アカウントをユーザー名にしたくない場合、会社のサーバーのユーザーとして登録する場合は、「sign in options」をクリック。

7.「Domain join instead」を選択。ドメイン・サーバー(アクティブ・ダイレクトリ)用のユーザーでなくても、マイクソフトのアカウントをユーザーにしたくない場合に選択。ただしWindows 11 Professionalのみ可能。Professionalバージョンでなければこのオプションは出て来ない。

8.ユーザー名を入力。ドメイン・サーバー用のクライアントPCでは、このユーザー名がローカル・アドミン・ユーザーになる。

9.パスワードを入力。

10.パスワードを再入力して確認。

11.セキュリティー質問、三問に回答(パスワードを忘れた時のリカバリ用)。

12.ラップトップの場合は、LocationとFind my deviceの2つだけをONにするのを推薦。

13.登録をする。

14.DELLのプラバシー・ポリシーに同意(メーカーによって異なる)。

15.最後にWindows11が立ち上がる。レッツ・スタート!

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